国土交通省 宿泊施設インバウンド対応支援事業
データ収集日時: 2025年6月13日
国土交通省 宿泊施設インバウンド対応支援事業
データ収集日時: 2025年6月13日
概要
訪日外国人旅行者の受入環境整備を目的として、宿泊施設のインバウンド対応力強化を支援する補助事業です。多言語対応、キャッシュレス決済、文化的対応施設の整備等に必要な費用を最大2/3補助し、国際競争力のある宿泊施設への転換を促進します。
対象者
対象施設
- ホテル・旅館: 旅館業法の許可を受けた施設
- 簡易宿所: ゲストハウス、カプセルホテル等
- 民泊施設: 住宅宿泊事業法の届出施設
- その他: 国家戦略特区の認定施設
優先対象
- 観光庁認定の観光圏内施設
- 国際観光ホテル整備法登録施設
- 地方部（三大都市圏以外）の施設
- 日本旅館協会等の品質認証取得施設
補助内容
補助率・上限額
- 基本補助率: 1/2
- 地方部: 2/3
- 複数施設連携: 2/3
- 上限額:
- 大規模施設（100室以上）: 5,000万円
- 中規模施設（30-99室）: 3,000万円
- 小規模施設（29室以下）: 1,000万円
対象事業
1. 多言語対応整備
- 館内案内表示: 最低4言語（日英中韓）
- デジタルサイネージ: タッチパネル式案内
- 音声ガイドシステム: QRコード連動
- 翻訳デバイス: AI翻訳機、タブレット
2. 決済環境整備
- キャッシュレス端末: クレジット、QR、電子マネー対応
- 自動精算機: 多通貨対応
- モバイルチェックイン: 非接触型システム
- 外貨両替機: 主要通貨対応
3. 客室設備改修
- ユニバーサルデザイン: バリアフリー化
- 文化対応設備:
- 礼拝スペース（キブラコンパス設置）
- ベジタリアン対応キッチン
- 大型スーツケース収納
- 高速Wi-Fi: 全館対応、国際ローミング
4. 体験型コンテンツ
- 文化体験施設: 茶室、座禅堂、工芸工房
- VR/AR設備: 地域観光案内
- 多目的スペース: ヨガ、瞑想、ワークショップ
5. 従業員研修
- 語学研修: 実践的接客英語・中国語
- 異文化理解: 宗教・食文化対応
- おもてなし研修: 日本文化の説明力向上
申請要件
必須条件
- 訪日外国人宿泊者比率10%以上（目標値可）
- 多言語対応Webサイト運営
- 24時間対応体制（オンコール可）
- 観光庁「宿泊施設インバウンド対応ガイドライン」準拠
実施計画要件
- 3年間の数値目標設定
- 地域DMOとの連携計画
- 従業員研修計画
- 効果測定方法の明示
申請プロセス
公募スケジュール
- 1次公募: 3月1日〜4月30日
- 2次公募: 7月1日〜8月31日
- 3次公募: 11月1日〜12月20日
提出書類
- 事業計画書（指定様式）
- 収支計画書（3年分）
- 施設の登記簿謄本・図面
- 見積書（2社以上）
- 外国人宿泊実績データ
審査ポイント
- インバウンド実績・計画（30%）
- 地域連携・波及効果（25%）
- 事業の新規性・先進性（20%）
- 実現可能性（15%）
- 費用対効果（10%）
成功事例
事例1: 温泉旅館A（山間部・客室40室）
- 投資額: 3,000万円（補助額2,000万円）
- 整備内容:
- 全館Wi-Fi・多言語タブレット設置
- ベジタリアン懐石料理の開発
- 座禅・茶道体験施設新設
- 成果: 外国人宿泊者400%増、客単価130%向上
事例2: ビジネスホテルB（地方都市・客室120室）
- 投資額: 4,000万円（補助額2,000万円）
- 整備内容:
- セルフチェックイン機導入
- 全室USBポート・変圧器設置
- 朝食ビュッフェのハラル対応
- 成果: 稼働率20%向上、口コミ評価4.5達成
事例3: ゲストハウスC（観光地・客室8室）
- 投資額: 800万円（補助額530万円）
- 整備内容:
- コワーキングスペース併設
- 地域体験ツアーデスク設置
- スタッフ語学研修実施
- 成果: 長期滞在者300%増、地域経済効果1億円
支援メニュー
専門家派遣制度
- インバウンドコンサルタント
- 多言語対応アドバイザー
- デジタルマーケティング専門家
- 最大10回まで無料派遣
パートナーシップ
- JNTO（日本政府観光局）: 海外プロモーション支援
- 地域DMO: 着地型ツアー開発
- 大学・専門学校: インターン受入
認証制度
- SAKURA QUALITY: 品質認証取得支援
- ムスリムフレンドリー認証: 取得費用補助
- アクセシブルツーリズム認証: バリアフリー対応
よくある質問
Q: 新規開業施設は対象になりますか？
A: 開業後1年以上の実績が必要ですが、特例措置もあります。
Q: グループホテルでまとめて申請できますか？
A: 施設ごとの申請が原則ですが、統一システム導入は共同申請可。
Q: 補助金は後払いですか？
A: 原則精算払いですが、概算払い（50%まで）も可能です。
Q: 採択後に計画変更は可能ですか？
A: 軽微な変更は可能。重大な変更は事前承認が必要です。
関連施策との連携
他の補助金との併用
- IT導入補助金: システム部分で併用可
- ものづくり補助金: 設備投資部分で併用可
- 事業再構築補助金: 新分野展開で併用可
金融支援
- 日本政策金融公庫: 観光産業支援融資
- 地域金融機関: インバウンド対応ローン
- 信用保証協会: 特別保証制度
問い合わせ先
国土交通省 観光庁 観光産業課
- 電話: 03-5253-8330
- メール: [email protected]
- 住所: 〒100-8918 東京都千代田区霞が関2-1-2
- 受付時間: 平日 9:30-18:15
地方運輸局 観光部
- 全国10箇所の地方運輸局で相談受付
- オンライン相談会: 毎月第2・4金曜日
関連リンク