農林水産省強い農業・担い手づくり総合支援交付金

データ収集日時: 2025年6月13日

目次

農林水産省強い農業・担い手づくり総合支援交付金

データ収集日時: 2025年6月13日

概要

農林水産省強い農業・担い手づくり総合支援交付金は、我が国農業の持続的な発展を図るため、意欲ある農業者等が取り組む産地の収益力強化や担い手の経営発展に向けた取組を総合的に支援する制度です。産地生産基盤パワーアップ事業、経営体育成支援事業等により、農業の競争力強化と持続可能な農業の実現を目指します。

対象者

基本要件

以下のいずれかに該当する者：

  1. 農業者
  2. 認定農業者・認定新規就農者
  3. 農業法人・農事組合法人

  4. 集落営農組織

  5. 農業者の組織する団体

  6. 農業協同組合・農事組合法人
  7. 農業者が組織する任意組織

  8. 農業生産法人・農地所有適格法人

  9. 地方公共団体

  10. 都道府県・市町村

  11. 農業振興地域内での取組

  12. 民間事業者

  13. 農業関連サービス事業者
  14. 流通・加工事業者
  15. 農業参入企業

共通要件

主要事業メニュー

1. 産地生産基盤パワーアップ事業

生産支援事業

目的: 地域農業の収益性向上・生産性向上 対象: 地域農業再生協議会・農業再生協議会等が作成する産地パワーアップ計画に位置づけられた取組

支援内容: - 農業機械・施設整備: 高性能農業機械・集出荷貯蔵施設・加工施設等 - 栽培体系の転換: 新品種・新技術導入・有機農業・環境保全型農業 - 生産資材費低減: 肥料・農薬・種苗等の効率的利用・共同購入 - 流通加工コスト削減: 直売・契約取引・6次産業化・ブランド化

補助率: 1/2以内（中山間地域等は3/5以内、離島は2/3以内） 補助上限: 事業内容により1億円～20億円

整備事業

目的: 産地の生産体制強化・競争力向上 対象: 収益性向上の成果目標を設定した産地パワーアップ計画

支援内容: - 集出荷貯蔵施設: 選果場・予冷庫・冷蔵庫・集出荷場 - 乾燥調製施設: 穀物乾燥施設・調製施設・カントリーエレベーター - 処理加工施設: 一次加工・二次加工・冷凍・包装施設 - 生産技術高度化施設: 育苗施設・種苗生産施設・栽培試験施設

補助率: 1/2以内（中山間地域等は3/5以内、離島は2/3以内） 補助上限: 20億円

2. 経営体育成支援事業

主担い手経営発展支援タイプ

目的: 地域の中心となる経営体の経営発展支援 対象: 認定農業者・集落営農組織・農地所有適格法人

支援内容: - 農業機械・施設: トラクター・コンバイン・田植機・ハウス・畜舎等 - 規模拡大: 農地集積・集約化に伴う機械・施設整備 - 経営の複合化・多角化: 新部門導入・6次産業化・観光農業 - 経営効率化: ICT・AI・ロボット技術活用・データ活用

補助率: 1/2以内（融資主体補助型は3/10以内） 補助上限: 個人1,000万円、法人1,500万円

新規就農者育成タイプ

目的: 新規就農者の経営確立支援 対象: 認定新規就農者（49歳以下）

支援内容: - 営農開始に必要な機械・施設: 基本的な農業機械・簡易な施設 - 初期投資軽減: 中古農機・リース機械・共同利用施設 - 技術習得支援: 研修・指導・栽培技術習得 - 販路確保支援: 直売・契約栽培・ブランド化

補助率: 3/4以内（上限750万円） 補助上限: 個人750万円、夫婦1,500万円

経営継承・発展等支援タイプ

目的: 経営継承・組織化等による経営発展支援 対象: 後継者・集落営農組織・農業法人

支援内容: - 経営継承: 親から子への経営継承・新規参入者への経営移譲 - 組織化: 集落営農組織化・農業法人化・経営統合 - 発展・拡大: 経営規模拡大・新部門導入・技術革新 - 六次産業化: 加工・直売・観光農業・農家レストラン

補助率: 1/2以内（融資主体補助型は3/10以内） 補助上限: 1,000万円

3. 農業施設等緊急整備事業

気象災害等緊急対策

目的: 自然災害・気象変動への対応力強化 対象: 災害被害を受けた農業者・産地

支援内容: - 災害復旧: 台風・豪雨・干ばつ等による被害の復旧 - 防災・減災対策: 防風ネット・雹害防止施設・排水施設 - 気候変動対応: 高温対策・低温対策・病害虫対策 - 施設強靭化: ハウス強化・畜舎補強・貯水施設

補助率: 1/2以内（被災状況により3/4以内） 補助上限: 被害状況・施設規模により設定

4. 畜産生産力・生産体制強化対策事業

畜産収益力強化整備

目的: 畜産業の生産性向上・競争力強化 対象: 畜産農家・畜産関連事業者

支援内容: - 畜舎・飼料貯蔵施設: 牛舎・豚舎・鶏舎・飼料タンク・サイロ - 機械・装置: 搾乳ロボット・自動給餌装置・糞尿処理施設 - 繁殖基盤強化: 繁殖雌牛・種雄牛・人工授精・胚移植 - 飼料生産基盤: 自給飼料生産・草地改良・飼料作物

補助率: 1/2以内 補助上限: 事業内容により設定

家畜伝染病等緊急対策

目的: 家畜伝染病の発生予防・まん延防止 対象: 畜産農家・関連団体

支援内容: - 防疫体制強化: 消毒設備・隔離施設・防鳥ネット - 飼養衛生管理: 畜舎環境改善・衛生管理施設・検査体制 - 緊急時対応: 発生時の初動対応・まん延防止・復旧支援 - ワクチン接種: 予防的ワクチン接種・抗体検査

補助率: 1/2以内（緊急時は2/3以内）

重点推進分野

1. スマート農業・DX推進

先端技術導入

データ活用農業

2. 環境負荷軽減・持続可能な農業

有機農業・環境保全型農業

資源循環・脱炭素

3. 6次産業化・農商工連携

加工・製造

流通・販売

観光・サービス

4. 担い手育成・経営発展

新規就農支援

担い手経営発展

申請手続き

事業計画策定

産地パワーアップ計画

  1. 現状分析: 産地の課題・問題点・改善すべき事項の整理
  2. 目標設定: 収益性向上・生産性向上・品質向上等の数値目標
  3. 取組内容: 目標達成のための具体的取組・導入技術・整備内容
  4. 推進体制: 推進主体・参加者・役割分担・合意形成
  5. 効果検証: 取組効果の測定方法・評価指標・検証体制

経営発展計画

  1. 経営概況: 現在の経営状況・経営規模・所得・課題等
  2. 発展目標: 経営規模拡大・所得向上・新規部門導入等の目標
  3. 取組計画: 目標達成のための機械・施設導入・技術導入計画
  4. 資金計画: 事業費・自己資金・借入金・補助金・収支計画
  5. 営農計画: 作付計画・飼養計画・作業計画・販売計画

申請・採択手続き

申請受付・審査

  1. 申請受付: 都道府県・市町村・農業再生協議会等での申請受付
  2. 要件審査: 対象者・対象事業・要件適合性の確認・審査
  3. 計画審査: 事業計画・目標設定・妥当性・実現可能性の審査
  4. 優先順位: 政策的意義・緊急性・効果・地域バランス等による優先度評価
  5. 採択決定: 予算の範囲内での採択者決定・通知

事業実施・完了

  1. 交付決定: 補助金交付決定通知・条件・事業実施承認
  2. 事業実施: 計画に基づく事業実施・機械導入・施設整備・進捗管理
  3. 変更承認: 計画変更・追加・中止等の承認手続き
  4. 実績報告: 事業完了報告・支出実績・効果確認・証拠書類提出
  5. 補助金交付: 実績確認後の補助金交付・精算

必要書類

活用事例

事例1：水田作大規模経営の機械化・効率化（経営面積50ha）

経営体: 認定農業者（個人） 事業内容: GPS付トラクター・田植機・コンバイン・乾燥調製施設一式 事業費: 5,000万円（補助額2,500万円） 効果: 作業効率50%向上、労働時間30%削減、経営面積80haに拡大、所得30%向上

事例2：施設園芸の高度化・省力化（ハウス面積2ha）

経営体: 農業法人 事業内容: 環境制御システム・自動換気・循環扇・炭酸ガス発生装置 事業費: 3,000万円（補助額1,500万円） 効果: 収量20%向上、品質向上、出荷期間延長、売上40%増加

事例3：新規就農者の営農開始支援（野菜作1.5ha）

経営体: 認定新規就農者（30代男性） 事業内容: トラクター・管理機・ハウス・育苗施設・出荷調製施設 事業費: 1,000万円（補助額750万円） 効果: 営農開始、年間売上1,200万円達成、地域での定着・結婚

事例4：畜産経営の規模拡大・効率化（乳牛120頭）

経営体: 農業法人 事業内容: 搾乳ロボット・自動給餌装置・牛舎増築・ふん尿処理施設 事業費: 8,000万円（補助額4,000万円） 効果: 飼養頭数200頭に拡大、労働時間40%削減、乳量15%向上、経営安定

事例5：産地の集出荷体制強化（野菜産地10経営体）

実施主体: 農業協同組合 事業内容: 集出荷場・予冷庫・選果ライン・包装施設・配送車両 事業費: 5億円（補助額2億5,000万円） 効果: 出荷量30%増、品質向上、販売額40%増、労働時間削減、ブランド化

農業政策との連携

食料・農業・農村基本計画

みどりの食料システム戦略

農業DX構想

成果・効果の測定

経営指標

産地指標

政策目標達成度

今後の展開方向

技術革新・イノベーション

グローバル展開

社会課題対応

注意事項

  1. 事業計画の適切な策定
  2. 現状分析・目標設定・取組内容の具体化
  3. 実現可能性・妥当性・効果の検証

  4. 地域との合意形成・関係者との調整

  5. 事業の確実な実施

  6. 計画に基づく適切な事業実施
  7. 進捗管理・品質管理・安全管理

  8. 変更時の適切な手続き・承認

  9. 成果・効果の確保

  10. 目標達成に向けた取組の継続
  11. 効果測定・評価・改善の実施

  12. 持続的な経営発展・産地発展

  13. 適正な会計処理

  14. 補助金の適正使用・会計書類整備
  15. 証拠書類の保管・監査対応
  16. 不正使用・目的外使用の防止

問い合わせ先

農林水産省本省

経営局経営政策課 - 電話: 03-3502-8111（代表） - 受付時間: 9:30～18:15（土日祝日を除く） - 住所: 〒100-8950 千代田区霞が関1-2-1

地方農政局

都道府県・市町村

関係団体

関連リンク

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