中小企業庁 災害復旧・復興支援補助金（中小企業等グループ補助金）
データ収集日時: 2025年6月13日
中小企業庁 災害復旧・復興支援補助金（中小企業等グループ補助金）
データ収集日時: 2025年6月13日
概要
地震、台風、豪雨等の自然災害により被害を受けた中小企業等の施設・設備の復旧を支援し、被災地域の経済・雇用の早期回復を図る補助金です。グループを形成して復興事業計画を策定することで、最大15億円、補助率3/4という手厚い支援を受けることができます。
対象者
基本要件
- 被災中小企業者: 災害により直接被害を受けた事業者
- グループ形成: 2者以上の事業者で構成
- 復興事業計画: 県の認定を受けた計画を有すること
グループの類型
- サプライチェーン型: 取引関係にある企業群
- 経済・雇用貢献型: 地域経済の中核企業群
- 地域生活・産業基盤型: 商店街、工業団地等
- 地域資源産業型: 観光、農林水産加工等
- 商店街型: 地域の商業機能担う事業者群
補助内容
補助率・上限額
- 基本補助率: 3/4（国1/2、県1/4）
- 特別加算: 5億円以上の投資は定額補助
- 上限額:
- グループ全体: 15億円
- 1事業者: 原則3億円（特認5億円）
対象経費
施設復旧費
- 事務所、工場、店舗等の建替・修繕
- 付帯設備（電気、ガス、水道、空調等）
- 外構工事（駐車場、塀等）
設備復旧費
- 生産設備、機械装置
- 車両（事業用に限る）
- 什器、備品
- ソフトウェア、システム
新分野事業費
- 新商品開発費
- 新市場開拓費
- 生産性向上設備
- BCP対応設備
特別支援メニュー
新分野需要開拓支援
- 従前の事業に代えて実施する事業
- 補助上限: 3,000万円
- 認定経営革新等支援機関の支援必須
商業機能回復支援
- 共同店舗、商店街アーケード等
- 環境整備（共同駐車場、イベント広場）
- 補助率: 3/4（上限15億円）
申請要件
グループ要件
- 構成員の1/2以上が被災
- 地域経済への貢献が明確
- 復興事業計画の共同実施
- 5年間の事業継続
個別事業者要件
- り災証明書の取得
- 事業用資産の直接被害
- 従前の事業地での再建が原則
- 保険金との調整
申請プロセス
申請スケジュール
- 公募: 災害発生後、随時実施
- 1次公募: 発災後1-2ヶ月
- 2次公募以降: 3ヶ月ごと
- 最終公募: 発災後2年程度
申請の流れ
- グループ形成: 復興事業計画の検討
- 県への計画認定申請: 約1ヶ月
- 国への補助金申請: 認定後に申請
- 交付決定: 申請後1-2ヶ月
- 事業実施: 原則単年度（繰越可）
必要書類
- グループ復興事業計画書
- 各事業者の復旧整備計画
- り災証明書
- 被災前後の写真
- 見積書（2社以上）
- 決算書（直近2期分）
成功事例
事例1: 製造業サプライチェーングループ（東日本大震災）
- グループ構成: 自動車部品メーカー15社
- 補助金額: 総額12億円
- 成果:
- 発災後8ヶ月で全社操業再開
- 雇用1,200人維持
- 新技術開発拠点も整備
事例2: 温泉街観光グループ（熊本地震）
- グループ構成: 旅館・飲食・土産物店等30社
- 補助金額: 総額8億円
- 成果:
- 共同送迎システム構築
- 観光客数120%回復
- 新たな体験型観光創出
事例3: 商店街グループ（西日本豪雨）
- グループ構成: 商店街全40店舗
- 補助金額: 総額5億円
- 成果:
- アーケード・共同施設復旧
- キャッシュレス化推進
- 若手事業者5店舗新規出店
特別措置
激甚災害指定時
- 補助率嵩上げ（最大4/5）
- 上限額引き上げ
- 申請要件緩和
新型コロナ特例
- オンライン申請対応
- 概算払い拡充（80%まで）
- 事業期間延長措置
原子力災害対応
- 避難指示区域は補助率100%
- 移転再建も対象
- 風評被害対策費も補助
活用のポイント
グループ形成のコツ
- 共通目的の明確化: 地域貢献ビジョン共有
- 役割分担: リーダー企業の選定
- 外部支援活用: 商工会議所等のコーディネート
- 将来計画: 5年後の姿を描く
申請書作成のポイント
- 被災状況の詳細な記録
- 復旧だけでなく「創造的復興」
- 地域経済への波及効果を数値化
- グループシナジーの具体的説明
よくある質問
Q: 個人事業主も対象になりますか？
A: グループの一員として参加すれば対象となります。
Q: 被災した設備の高度化は認められますか？
A: 原則同等品ですが、生産性向上に資する場合は認められます。
Q: 保険金を受け取った場合の扱いは？
A: 保険金を差し引いた自己負担分が補助対象となります。
Q: 県外への移転は認められますか？
A: 原則認められませんが、やむを得ない事情があれば個別協議。
問い合わせ先
中小企業庁 経営支援部 経営支援課
- 電話: 03-3501-1763
- メール: [email protected]
- 住所: 〒100-8912 東京都千代田区霞が関1-3-1
都道府県窓口
- 各都道府県 商工労働部
- 最寄りの経済産業局
相談窓口
- 商工会議所・商工会
- 中小企業団体中央会
- よろず支援拠点
関連リンク